今日は不動産投資の観点から、
持ち家vs賃貸論争に終止符を打ちます。
マイホームと賃貸って
なたはどちらがお得かって考えたことありますか?
なんか、世の中的には、
「マイホームは資産になる。」
「家賃とローンの返済額は大して変わらない。」
だから、
『マイホームを購入したほうが断然お得!!』
って、思っている人が多いようですね。
でも、現実は意外にそうではないんですよ。
持ち家か?賃貸か?
持ち家の場合でも、
新築か?中古か?
とい問題があります。
これを含めていくつかの視点から見ていきます。
新築物件をバランスシートで見た場合
マイホームを選ぶときやはり、
多くの人が新築に憧れるのではないでしょうか。
私も実家が古いマンションで、
新築の戸建てに憧れを抱いていました。
そして、10年前に35年ローンで購入しました。
でも、これって大きな問題があるんですよ。
(僕はそれを知らずに先に買いました。。。)
では、新築で購入する場合の問題点は何でしょうか?
新築で購入した場合はどうしても
新築プレミアムで割高となります。
これは家賃についても同じことが言えます。
例えば、下記のような条件で、
新築一戸建てを購入した場合を比較します。
項目 | 面積 | 新築費用 | 積算評価 |
土地 | 50坪 (165平米) | 購入金額50万円/坪 =2500万円 | 相続税路線価11万円/平米 =1815万円 |
建物の延床面積 | 30坪 (99平米) | 坪単価80万円 =2400万円 | 積算評価15万/平米(新築時) =1485万円 |
合計 | ――― | 4900万円 | 3300万円 |
※ 相続税路線価は取引価格の約70%とした。
※ 新築費用は一般的な工務店の坪単価とした。
新築の時点で、4900万円ー3300万円=1600万円の評価損がでます。
つまり、
家を建てた時点で1600万円の負債になるといことなんです
これが新築プレミアムです。
だから、我が家もバランスシートで見た場合は完全な負債です。
だからと言って新築を否定するわけではありません。
木造の法定耐用年数は22年です。
私はこれを逆手にとって長持ちする家を建てました。
- 丈夫な2✕4工法
- 北海道仕様の高気密・高断熱
- 当時は珍しい樹脂サッシ✕アルゴン封入ペアガラス
基礎や骨組み部分を重視して、
30年、40年に十分耐えうる構造にしました。
ベースがしっかりしていれば長期間住むことも、
リノベーションして賃貸に出すこともできます。
やっぱり、キレイな新築に住みたいという方は多いと思います。
あとは自分がプレミア価格を負担してでも
住みたいかどうかでしょう。
新築に住むなら新築プレミアムを負担する覚悟が必要です。
家賃とローンを比較した場合
基本的に区分マンションや戸建ての新築が賃貸に出ることは
ほとんど無いのでこの比較は中古が該当します。
多くの人は家賃とローンの返済額で
比較するのではないでしょうか。
そこには大きな落とし穴があります。
なぜなら、税金や修繕費などを
大家さんが負担しているからです。
つまり、家賃とローン返済額で
単純比較してはいけないということです。
例えば次のようなマンションで比較してみましょう。
3LDKの中古マンションで物件価格は2500万円、
同じマンションで10万円で賃貸の募集が出ているとします。
2500万円のマンションを購入すると、
諸経費1割を合わせて2750万円ほどかかります。
これを金利1.5%の35年ローンで返済すると
月々の支払いは8.4万円になります。
家賃10万円>ローン返済8.4万円
→ ローン返済のほうが1.6万円安い
確かにローンの返済額のほうが少ないです。
しかし、これに管理費・修繕積立金、火災保険料、
都市計画税、固定資産税が必要となります。
管理費・修繕積立金は2~3万円かかります。
では、諸経費を合わせて月々の経費が4万円だとすると、
家賃10万円<ローン8.4万円+管理費など4万円=12.4万円
つまり、持ち家のほうが月々2.4万円高くなるということなんです。
みんな見落としているのが、
管理費・修繕積立金や保険、税金を
大家さんが負担しているということなんです。
また、持ち家だと上記の費用に加えて、
給湯器やガスコンロなどが壊れると修理費がかかります。
そう考えると賃貸が割安だというのが
見えてくるのではないでしょうか。
建物や付帯設備の補修、管理費・修繕積立金、
税金は大家さんが負担しています。
賃貸は部屋数の調整ができる
新築で一戸建てやマンションを購入するとき、
家族の人数がピークのときを考えて
購入する方が多いと思います。
でも、意外にそのピーク期間は短いもので、
賃貸だと部屋数の調整がしやすいのです。
家族構成 | 賃貸 | 持ち家 |
20代 夫婦二人 | 1LDK | 4LDK 何かで手放さない限りずっとこの広さに住むことになる |
30代 夫婦二人+子供二人 | 3LDK まだ、子供部屋は不要 |
|
40代 夫婦二人+子供二人 | 4LDK 子供が大きくなりそれぞれに部屋が必要 |
|
50代 夫婦二人+子供一人 | 3LDK 子供が一人独立 |
|
60代以降 夫婦二人 | 2LDK 余裕を考えればこれくらいの広さ |
このとおりピークは長くて10年程度なのです。
また、子供が欲しいと思っていても、
そうならない残念なケースもあります。
つまり、賃貸であれば引っ越すことで、
広さを自由に調整できるメリットがあります。
賃貸であれば家族構成に合わせて、
部屋数を変えることができます。
物件価格の判断
では、どれくらいの金額の物件なら、
割安と考えてよいのでしょうか。
先程の物件をベースに逆算していきます。
一般的な考え
家賃が10万円で経費が4万円ということは、
ローン限度額=10万円ー4万円=6万円
6万円を先程の金利1.5%、35年ローンで
逆算すると1960万円まで借入ができます。
購入時の諸経費が1割なので購入できる物件価格は
物件価格=1960万円÷1.1=万円=1782万円
つまり、1782万円以下の物件を購入すれば、
持ち家のほうがプラスに傾きはじめます。
ただし、この時点では修繕費用などは
含んでいないので注意してください。
ここから35年間の修繕費用を考えれば、
賃貸がまだ割安であることが分かります。
単純に比較したら賃貸のほうがお得なんです。
不動産投資的な考え
これとは別に不動産投資的な考え方として、
家賃からの割戻しという考えがあります。
先程の物件の家賃は10万円でした。
この物件の表面利回りが8%だとすると、
物件価格=10万円✕12ヶ月÷8%=1500万円
つまり、売り出されている物件価格が1500万円なら、
お買い得だという考え方もできるのです。
この表面利回りは購入したい家の周りの
物件価格と家賃相場から計算する必要があります。
どうでしょう?
この2500万円のマンションを購入するのは、
かなり割高だということが分かってきたのではないでしょうか。
まとめ
賃貸と持ち家の比較をしてきましたが、
まとめると、こんなことが見えてきます。
- 新築に住むのはプレミア価格を負担する覚悟が必要
- 建物や付帯設備の補修、管理費・修繕積立金は大家さんが負担している
- 賃貸であれば家族構成に合わせて部屋数を変えることができる
- 単純に比較した場合、賃貸のほうがお得
- 不動産投資の視点から表面利回りで割り戻すという考えもある
持ち家vs賃貸という話は昔からずっとあります。
昔は持ち家神話があり家を買えば、
必ず値上がりすると言われ、
購入するのが当然のような風潮もありました。
しかし、最近は家の相続問題などから
家を持たないという考えの方が増えています。
高齢になると家が借りられないという問題も聞きます。
でも、高齢化が進めば大家さんも
貸さざるおえなくなるでしょう。
ローンは大きな負担です。
一度、抱えてしまうと身動きが取れなくなります。
(実はサラリーマンを拘束する手段なのですが、、、)
持ち家を買う前に賃貸の優位性を
今一度考えてみてください。
でも、やっぱりマイホームを購入したいという人は
失敗しないためにも下の記事を参考にしてみてください。
さて、今回はマイホーム購入の話です。
誰もが欲しいマイホーム。
今は持っていな人でも一度は考えたことが
あるのではないでしょうか。
そんなマ[…]